春花の働き

住職のひとりごと 2013年3月21日に公開 | 11年前の投稿

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◆今、但馬の山は、春を告げる「こぶし」の花で真っ白です。大げさに思われるとおもいますが、この花は、山では隔年に咲きますので咲くときは、その存在を強烈にアピールしています。

◆香住~村岡街道の県道の山側には、「山吹」の花のオンパレードです。それも八重咲きです。他の植物が芽を吹かない間に春一番の花として咲き誇っています。
私は、この道を「山吹街道」と呼んでいます。見物ですよ。

◆間もなく、境内の桜も咲きますが、私達は、春の花によって冬の寒さで萎縮していた身心が解放され、大いなる生きる力が湧いてくるのを覚えます。
いよいよ冬眠から目覚めた動物のように生き生きと太陽を眺め上を向いて歩みます。

◆でも、いつもの事ながらの花粉症に悩まされ外出が怖くなっています。
昨年は、花粉が少なく楽に過ごせましたが、今年はきついです。
特に目がきついです。目薬の効果が、あまりありません。いま問題になっている中国のPM2.5と関係がありませんか。こうなったら完全防備するより方法がありません。
花粉症用の「マイ眼鏡」が欲しいです。顔の型を取って目を密室にする視力調整用の眼鏡をどこかで作っていませんか。ご存じのお方があれば教えて下さい。

◆今年は、遠景の桔梗風景を考えて近々植栽を致します。
間もなく、色々な花が次々に咲き出し春花の盛り合わせを用意して皆様のお参りをお待ちしています。

◆先日、あるお方が、読売新聞に投稿をされていましたが、はっと我に帰らされました。
太平記の故事の一文が紹介されていました。
鎌倉時代の武士青砥藤綱の話として「暗がりの川で落とした10文を捜すのに50文で松明を買って捜させた。」それを嘲笑した人々に、藤綱は「松明の代金50文は、世の中に流通するが、落ちた10文は、捜さねば『死んだ金』となり人々の生活に貢献しない」と諭したという。

◆仏の世界では、損得勘定の物差しを持つことを強く戒めています。
藤綱の話は、物の命・質を問う事であり、そこに損得勘定は働いていません。
そのような心情になり守る事はなかなか難しことですが、かって私達の先人は、仏壇など仏を祀る品物を求める際には、「値切る」なと言って戒めていました。
私たちには、日々、大事にしなければならない事があることを自覚しながら生きたいものです。

お花とみ仏に 見つめられて あなたは もっと美しくなれる

街道に咲き出した山吹

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