遍照寺
住職のひとりごと

石蕗(ツワブキ)が咲き出しました

2014年10月7日公開

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秋の深まりと共に花が少なくなる中で、鮮やかな黄色い花を付けるツワブキは、貴重な花です。

例年、10月中頃から咲き出す花ですが、月初めから咲き出しました。

秋海棠(シュウカイドウ)もそうでしたが、半月早い開花です。

不順な気候による早い秋の訪れでしょうか。。

境内、全体が石蕗一色になります。

11月初旬迄咲いてくれることを願っています。

石蕗は、“蕗„という字を用いますが、蕗の仲間ではなく<キク科>の植物で、葉っぱが蕗に似ていて艶があるから <つやばぶき>が転じて<つわぶき>になったそうです。

葉っぱは、塩ゆでにして食すると美味しいと言われています。

これから初冬にかけて海岸線のあちこちで見かけます。

 

洗心 神社仏閣は、心のクリーニング装置です

秋は、落ち葉の季節となり、毎日のように掃除をしなければなりません。

お寺は、秋だけではなく春は春の落ち葉があり、草も茂り年中庭の手入れに追われますが、何よりも大切な作務です。

心をクリーニングして頂く大事な装置が境内全体のお庭です。

私たちは、手足が汚れていれば必ず洗って綺麗にします。

又、毎日のように体の汚れもお風呂で洗い流します。

体の汚れが見えるから綺麗に洗っていますが、心だけは、汚れているのか、綺麗なのか見えませんし、目の前に出して点検すること も出来ません。

でも、自分には見えませんが人様には見えています。

その人の、行い・言葉・顔の表情に心がそのまま現れており、いくら隠そうと しても頭隠して尻隠さずです。

そうです、私たちは、自分の心を丸出しにして生活しています。

心の汚れに気づかずに生活している私たちですが、お寺に足を運び綺麗な境内に身を置き花を愛でて体毎クリーニングに掛けて清ら かな日々を送りたいものです。

でも、綺麗になっても、又、汚れるのが私たちの心です。

着衣と一緒で度々洗濯が必要です。

好んで綺麗な世界に足を運んで下さい。

皆様の心を汚さないようにクリーニング装置を常に綺麗にして皆様のお参りをお待ちしています。

 

ミョウガを食べるとバカになる 周梨槃特(しゅりはんとく)の逸話

夏から秋にかけて薬味としてミョウガを良く食します。

昔からミョウガを食べるとバカになると聞いていましたが、恥ずかしながらこの年になってようやくその言われを知りました。

これは、周梨槃特というお釈迦様の弟子に由来していました。

この周梨槃特は、双子で、摩訶槃特(まかはんとく)という兄がいました。

兄の摩訶槃特は、とても賢くお釈迦様の教えをすぐに理解が出来ました。

しかし、弟の周梨槃特は、自分の名前も忘れてしまうほど愚かでした。

兄は、弟にお釈迦様の弟子にはなれないから家に帰るようにすすめますが、弟は、どうしてもお釈迦様のそばに居たくて自分が愚 かなことのすべてをお釈迦様に話しました。

すると、お釈迦様は、1本の箒を渡して“塵(ちり)を払い垢を除かん”この言葉を思いながら一生懸命掃除をしなさいと教えました。

それから、来る日も来る日も毎日、“塵(ちり)を払い垢を除かん”と口にしながら掃除を続けました。

そうして6年にて周梨槃特は、自分の心の塵を払って磨いて行くこと、そうすれば自分の心に溜まった欲という垢を取り除けるのだ。

それ が大切なことであることに気づいたのです。

お釈迦様は、たとえ愚かでも自分が愚かであると知る事は、自分のことを賢いと思いこんでいる愚かな人より、本当は賢い人なのだと 言って褒められ悟りの境地に達しました。

賢い兄よりも先に大愚槃特(だいぐぱんたか)と称し、後に兄と共に16羅漢の1人として尊敬されています。

人は、誰も愚かと思われるより賢いと思われたいです。

社会に出て成功したいし、損をするより得をして暮らしたいと思います。

ただ、自分以外の誰かや何かと比べる事の愚かさを知り、他人を否定することを慎まなければなりません。

周梨槃特のお墓の周りには、ミョウガが沢山生えており、茗荷(みょうが)和尚と呼ばれるようになり、この逸話が生まれました。